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腕時計バンドベルトの調整方法

 
難しそうに感じるバンドの調整ですが、道具さえあれば意外と簡単に行えます。バンドの種類によって調整方法が変わりますが、今回は『ピン式・割ピン式』『板バネ式』『フリーバックル式』のバンド調整のご紹介。

動画もありますのでぜひ参考にしてみてください。

Joshin webショップ 国産腕時計のおすすめ&選び方[メンズ]

バンド調整前の準備

1.バンドの種類を確認

バンドの形状・種類によって調整方法や道具が異なるので、 まずは、バンドの種類を確認しましょう。

  • ピン式・割ピン式

    バンドのバックル側面に小さな穴があり、その裏側に矢印が刻印されています。 割ピンは、バックル端の穴の片側が割れているものをいいます。

    ピン式/割ピン式

  • 板バネ式

    バンドのバックルの側面に穴が無く、板のような金属がはまっているものです。 バンドの内側に矢印(小さな穴が開いている場合も)があります。

    板バネ式

  • フリーバックル式

    メッシュバンドなど、フラットなベルトで採用されているタイプです。 バックルを起こした時に、ひっかけ棒と金具の2つが見えます。

2.工具の準備

工具の準備

ベルト調整には、ピン抜き棒やハンマー、バンド固定器などが必要です。 工具は専用のものをそろえると、作業がうんと楽になります。 何度もバンド調整をされる方は、専用の工具をそろえるのをオススメします。

【今回使用する工具】
・バンド固定器(または万力) ・ピン抜き棒 ・ハンマー ・細身のドライバー ・千枚通し ・先の細いペンチ ・クロス

3.手首周りの測定

手首周りの測定

バンド調整を行う前に、まずは自分の手首まわりを測りましょう。細長く切った紙やヒモを手首に沿わせ、1周まわったところで印をつけてサイズを測ります。そのサイズから、調整したいベルトのコマをどれだけ取るかを考えましょう。 好みで調節いただけますが、3~5mmほど遊びがあるほうが馴染むかと思います。
例)筆者の手首は約178mm。調整を行いたいピン式時計の内寸は約205mmで、ベルトのピン穴同士の距離はの1コマ約8mm。ですので3コマ外して181mmに調整を行います。

4.固定器にセット

固定器にセット

サイズが決まれば、いよいよ作業開始です。 まずは、机にクロスを敷いてバンドのキズの軽減と、部品が転がって紛失することの無いように下準備。 バンド固定器はクロスの中心やや奥に置き、工具は時計にあたらない様クロスの外側に置きましょう。

作業のポイント

便利な工具セット

時計本体を水平に持ち、時計本体とバックル部がなるべく平行になるように、バランスを見てコマを外していきましょう。コマの数によっては、どうしても平行にならない場合もあります。 その際は、バンドの短い方向に時計が引っ張られるため、6時側の方を減らすと、使い難さが軽減されます。

ベルト調整を行うならば、一通り揃う工具セットがおすすめ。ケースに収納されていて持ち運びにも便利です。写真の工具セットは、ピン抜き棒を削って使いやすくしたり、工具の傷みから新しく入れ替えたりと、カスタムしまくりで愛着のある筆者の工具セットです。

 

ピン式/割ピン式

ピン抜き棒とハンマーでピンを抜きます

ハンマーで叩く時のピン抜き棒に気を付けていれば、傷がつきにくいピン式・割ピン式の調整方法です。固定器とピン抜き棒、ハンマーを使用します。小さな部品もあります。紛失に気をつけましょう。

時計と色の異なる布地の上で行うと、時計への衝撃が軽減でき、ピンが紛失しづらくなるのでおすすめです。

繋ぐ時は矢印が指した方へピンを押し込みます

固定器にバンドの矢印の向きが下になるようにセットし、バンドにあるピン穴と固定器の中心の穴が合うようにします。
バンド穴に抜き棒を挿し、軽く固定してからハンマーでたたきます。 押し出されたピンは、固定器側の穴を通り、下へ落ちます。(万力でも同様に穴同士を合わせて、ハンマーで叩いてピンを押し出します。) 。

コマ外しと同じ要領で戻しましょう

固定器にバンドの矢印の向きが下になるようにセットし、バンドにあるピン穴と固定器の中心の穴が合うようにします。 ピン式と割ピン式のベルトの見た目はほぼ同じですが、ピンの形状が違います。割ピンは名前の通りピンが割れており、Vの字のような形をしています。先が割れているのでピンを抜く前に穴を確認すると線が入っているのが確認出来ますので割りピン式、ピン式と判断する事が出来ます。 ※マイナスドライバーが入るほどの太い線の場合はねじ式になります。

ピン式にはCリングという小さな部品も出てきます。紛失しないように気をつけてください。 コマが外れたら、同じ要領で戻しを行いましょう。矢印が指した方にピンを押し込みます。固定器を使ってある程度押し込んでから、ハンマーで押し戻します。

【動画】時計ベルトの調整「ピン式」

【動画】時計ベルトの調整「ピン式」

板バネ式

千枚通しでピン穴からピンを押し上げます

千枚通しでピン穴からピンを押し上げます

板バネ式を調整するには、千枚通しのような細くて固い工具とペンチ、固定器とハンマーを用意してください。

ピンが固くて抜けない場合はペンチで引き抜きましょう

ピンが固くて抜けない場合はペンチで引き抜きましょう

時計のバンド部分をクロスに置いて、工具の先を穴にはめ込み、矢印の方向へ押し上げます。 【注意】コマ部分が固い場合、しっかりと工具に力を通すことができず、バンドに傷がつくことがあります。コマの引っかかりが強い場合はペンチで引き抜きましょう。

抜き取ったピン。時計によって形状は異なります

抜き取ったピン。時計によって形状は異なります

外した部品に丸い凸型のものがあり、この部分が引っかかることでコマが固定されます。 コマは様々な形状をしていますが調整方法は同じです。

傷付きやすいのでクロスの上からハンマーで叩いてピンを戻します

傷付きやすいのでクロスの上からハンマーで叩いてピンを戻します

戻す時にはベルトにピンを刺して固定器にセットし、傷が付かないようにクロスの上からハンマーで押し戻してください。

【動画】時計ベルトの調整「板バネ式」

【動画】時計ベルトの調整「板バネ式」

フリーバックル式

金具の固定を解除

バックルを起こした時に、フリータイプのバックルはひっかけ棒と金具の2つが見えます。 まずは、金具で固定されている部分を解放します。 この時、必ず金具側からマイナスドライバーを差し込んでください。ひっかけ棒を支点にすると、ほとんどの場合曲がって外れやすくなります。

金具をスライドしてサイズを調整

テコの原理で押し上げると開放されてロックが解除。スライドさせてサイズ合わせを行ってください。
※金具がバンドから外れた場合、金具を通す隙間に薄い金属板があります。この金属板を押してバンドを固定する構造ですので、金属板の下側にバンドを通してください。

凹凸確認して閉じる

調整サイズが掴めたらバンドの裏側を見てください。 バンドに凹んだような溝があります。バックルの凸部と合わせてから金具を閉めましょう。 強く力を入れる必要がありますが、指の力だけで閉まらない場合は凹凸がずれていますので、 少しずらして調整して下さい。 閉じてからもしっかり金具と金属板が当たっているか確認し、あとは爪をひっかけて閉じるだけになります。

【動画】時計ベルトの調整「フリーバックル式」

【動画】時計ベルトの調整「フリーバックル式」

腕時計のバンド調整

以上がピン式・割ピン式、板バネ式、フリーバックル式のバンド調整となります。慣れれば簡単に調整出来るようになるかと思います。 また、Joshin webショップでは腕時計ご購入の方を対象に金属バンドの調整を無料で承っております。(一部商品対象外) 金属バンドの調整をご希望の方は、こちらの腕時計バンド調整ページをご参照ください。

  • ※カート内で「金属バンド調整」の選択が表示されない商品は、バンド調整対象外です。
  • ※腕時計バンド調整単品でのご購入はお承りしておりません。
  • ※25cm以上の紐、または細く切った紙などで腕に巻いて長さを測定ください。
  • ※コマの追加は別途部品代が必要になります。
  • ※お届け前であってもバンド調整を完了している場合は、ご注文のお取消しや返品ができません。
  • ※フリーバックルタイプや、シチズンの簡易工具「シンプルアジャスト」、セイコーの簡易工具「らくらくア ジャスト」が付属の商品は、お客様にて調整が可能です。
  • ※革ベルトや樹脂ベルトは承っておりません。
  • ※ご注文の状況によりましては、出荷までにお時間をいただく場合がございます。
  • ※バンドの種類によっては調整時にキズが付く場合がございます。誠に申し訳ございませんが、何卒理解いただきますようお願いいたします。

 

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